私がこれまで関わってきた生徒や保護者の面談の中で、ご質問やご相談の多い順に挙げると、
1位「うちの子、家で全然勉強しないのですが、どうしたらよいでしょうか」
2位「数学(算数)・英語が苦手(できない)」
3位「子供の反抗期に対する対応の仕方がわからない」
4位「社会や理科の用語・単語(英単語・漢字)が覚えられない」
5位「理科の計算問題が苦手(できない)」
このような感じでしょうか。
家で勉強しない(できない)または反抗期で言うことを聞かない。といったご家庭での出来事も多く聴きます。
なぜ家で勉強しない(できない)のか、なぜうちの子は反抗するのか
この辺りも、私が考える原因と解決方法があり、多くの生徒が改善され保護者にも喜ばれている方法があるのでまた書かせていただきます。
4位に関しては前回までに書かせていただきました。
5位の理科の計算問題に関してですが、
中学生理科の計算問題は小学生で習った計算を使って答えを出すことになるので、「中学生の理科が苦手になってきた」って子は小学生の算数をやり直す必要があると思います。
三重進学ゼミ桔梗が丘校では、小学生の時の算数の成績や、その単元の学力診断もできるのでお気軽にご相談いただければと思います。
苦手克服にはデータがとても大事です。
三重進学ゼミに小さい時から通ってくれている生徒ほど、今までに解いた膨大なデータ(正答率)が残っているため苦手が出てきたときにどこに戻らないといけないのかが明確に表すことができます。
アナログの「このへんかなぁ」とは全然違います。
今回は勉強に関してです。
前回は本は読めるけどテストなどの問題に答えられない理由と題して書かせていただきました。
本が読めるようになりました。
意味がわからない言葉を見つけることができました。
じゃ、どうやってわからない言葉を調べたらいいのでしょうか。
わからないことはすぐ先生や親に聞くのか。
昔からある辞書を使うのか。
電子辞書が必要なのか。
スマフォやタブレット、パソコンなどを使っても良いのか。
他にもいろいろな方法があるかと思います。
わからない言葉が見つかってから理解できるようになるまでの流れを紹介します。
これが身につかないと自立学習は無理だと考えています。
勉強に必要なこと
それは『調べ学習』です。
・国語力を高めるために本を読む
・読解力向上のために本を読む
・読書感想文を書くために読む
ここ数回で書かせていただいた通り、これらは必ずしも思った結果が出ると言えないことは、おわかりいただけたかと思います。
しかし、それでも読書には知らない知識をたくさん頭に入れることができるという非常に高い効用があるため、読書習慣のある子どもになってもらいたいですね。
そこで、これまで私が自立学習に対して研究を重ねた結果、高い成果が出たと思われるひとつの方法『調べ学習』についてお話いたします。
調べ学習が身についていると、最初は読書が苦手で長時間読むことができない子にとっても高い効果が表れます。
小さいときからのやっているほうが調べることが少ないので効果的ですが、中学生や、高校生からでも可能です。
ここでやってはいけないことは、安易に教えることです。
自分で調べさせることが大事なのです。
人に教えてもらっているうちは、自分以外に誰かがいないと勉強は、はかどらないということです。
子供が聞いてきたら、知っていても「わからないから調べて教えてくれる?」と言って調べ方を教えてあげましょう。
子供が小さいうちは一緒に調べてあげるとより良いです。
子供が自ら調べ終わってから、「どういうことだったのかを教えてちょうだい」と言って、子どもに説明させるのです。
ちゃんと調べることができていれば「わからないことがわかるようになって良かったね」でもいいでしょうし
調べが足りないと思ったら、その足りないところを「じゃ、なんで○○なのかな?」と、もう一度深く調べるように促します。
調べたものは、メモ、付箋、ノート、ルーズリーフなどに書き留める習慣も身に付けさせます。
私は、塾の生徒にはルーズリーフに書かせるようにしています。
学校ではルーズリーフを禁止にしている先生もいるようですが便利です。
中学生などになってくると調べることが増えてきます。
さらに、中3生であっても受験勉強などで中1生や中2生で一度習ったことを調べ直す必要も出てきます。
そういったときにノートで調べ学習をしていた場合、ページの移動ができないので、いろんなページにいろんな単元の調べたものが書かれるようになります。
そうなってしまうと、せっかく調べ学習をしても、次見直す時にどこに書いたかを探さなくてはならなくなり手間と時間がかかってしまいます。
一方、ルーズリーフに調べ学習をすると、ページの移動や取り外しが可能なので単元順に並び替えたり、必要な単元のみ持ち歩いたりと自由が利きます。
小さいころからこのような学習習慣が身についていると子どもは調べもの好きになり、探究心が芽生え、やがて自分の興味関心以外の対象に対しても、影響の輪を広げていくようになっていきます。
調べる方法にしても現代社会では、情報はインターネットで簡単に手に入ります。しかも画像や動画もすぐに調べられます。
英語の発音はスピーカーのマークを押せば、正しい発音も聞くことができます。
ですから一昔前のように紙の辞書や百科事典で調べたり、図書館へ行ったりする必要もなく、その場で瞬間的に調べることができます。
それを利用するのです。
人は皆、疑問点や知りたいという心理状態はそれほど長くは続きません。
ですからすぐに調べられる現代文明の利器を使います。
そうすると、子どもは写真や動画、さらに文章で書かれた活字を“読む”ことになります。
そこで好奇心がさらに出てくれば、図書館や本屋へ行って興味対象の本を見てみるのです。
好奇心を引き出せれば、多くの問題が解決する。
私は、これが読書の入口だと思っています。
いきなり読書へ関心が向くという子も確かにいますが、そのような子は、レアケースであると考えていいでしょう。
ですから一般的には、『調べ学習』の習慣をつけていくことが先であろうと思っています。
子どもは小さいときから「なんで?」「どうして?」という質問をします。
子ども心にも、疑問が多々あり、それを知りたいという好奇心があります。
いつしか大人はそれらにいちいち答えることが面倒になり、子どもの『知りたい』をそのままにしていまい、『自分で調べる』ことを知らない子は、やがて『聞いても仕方がない』と思うようになります。
学校でも調べ方がわからないと、わからないことがそのままになり、やがて『何がわからないのか、わからない』までになってしまいます。
物事には背景があり、理由があります。
それは時に、非常に人の心を動かす内容であったりします。
日常生活の中にも、あちらこちらに“好奇心の種”が転がっています。
特に子どもの周囲にはたくさんあります。
それを少しだけ、引き出してあげることができれば、読書や読解力や学力に関する問題は一気に解決していきます。
ぜひ、「なぜだろうね。どうしてかな」の次に、「調べてみよう!」という段階まで進めてあげることをお勧めします。
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