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「もう勉強をやめたい」と言った中2生。この夏、彼女が変わった理由

  • 2 時間前
  • 読了時間: 9分
お盆休み前に持って帰ったプリントの束
お盆休み前に持って帰ったプリントの束

三重進学ゼミ桔梗が丘校に、中学1年生の8月から通ってくれている生徒がいます。


入塾してから約1年。


彼女は、この1年間まったく勉強してこなかったわけではありません。


一生懸命取り組む日もありました。


テスト前になると、寝る時間を惜しんで頑張っていることもありました。


本人なりに「頑張っている」という気持ちは、ずっとあったと思います。


でも、その努力がなかなか結果につながりませんでした。



「頑張っているのに結果が出ない」の正体

一番大きかったのは、学習量の波でした。


ものすごく頑張る日がある。


でも、そのあと何日もほとんどやらない。


そして時間が空いて、以前覚えた内容がかなり薄れてから、また大急ぎでやり直す。


その繰り返しでした。


人の記憶は、一度覚えればずっとそのまま残るわけではありません。


復習の間隔が空けば、当然少しずつ薄れていきます。


まだ覚えているうちに少し復習すれば、それほど大きな負担ではありません。


ところが、かなり忘れてから戻ろうとすると、ほとんど最初から覚え直すような状態になります。


そうすると、


「テスト前に何時間も勉強した」

「夜遅くまで頑張った」


という記憶は強く残ります。


一方で、その前に何日も勉強していなかったことや、以前やるように言われた復習が残ったままだったことは、本人の中ではだんだん薄れていきます。


結果として、


「こんなに頑張っているのに、どうして結果が出ないんだろう」


という感覚だけが残ってしまいます。


でも実際には、普段から少しずつ積み上げていたというより、

忘れてしまったものを、テスト前になって大慌てで取り戻していた

という状態だったのです。



小学校から戻った方がいい。入塾時から伝えていました

彼女には、中学1年生で入塾した時から、

「今の中学校の内容だけを追いかけるのではなく、小学校算数まで戻った方がいい」

と伝えていました。


実際、入塾直後の2025年8月には、小学校算数について整数、小数、分数、割合、速さ、図形など広い範囲を確認し、弱点もかなり見えていました。


つまり、必要な学び直しそのものは、その時点ですでに分かっていました。


ただ、それを継続してやり切るところまでは、なかなか進みませんでした。


中学2年生になる前の春休みにも、もう一度「小学校から戻ろう」と提案しました。


でも、ほとんど進みませんでした。


そして3月のAI学習システムでの学習は、0回でした。


4月の学習成績表は中2社会のみ。


5月も中2漢字と中2社会が中心でした。


・必要なことは分かっている。

・やった方がいいことも本人は分かっている。

・でも、行動が続かない。


そんな状態が続いていました。



そして、中2の1学期期末テスト

今年の夏休み前。


中学2年生の1学期期末テストも、思うような結果にはなりませんでした。


そして彼女から、


「もうやめたい」


という言葉が出ました。


その時、私はかなり率直に話をしました。


「寝る時間まで削って頑張った記憶は残っていると思う。でも、普段やっていなかったことは、意外と自分では覚えていない。」


「だから、完全に忘れてから毎回大急ぎでやり直すことになる。」

「毎日ちょっとずつでもやれば、覚えたものは残りやすくなる。」


そして、


「本当にこれから勉強を“やらない”と決めたのであれば、それは自分で決めることだから仕方がない。」


とも伝えました。


でも、


「今、勉強が嫌だから“やめたい”のであれば、勉強そのものをやめる前に、やり方を変えてみた方がいい。」


とも話しました。


そして最後に、


「先生が今まで提案してきたやり方に、一度ちゃんと乗ってみて。必要なところから戻れば、必ず回復する道筋は作れる。」


と伝えました。


辞めるか。


続けるか。


最後に決めるのは本人です。


だから、


「辞めるか辞めないかは、自分で決めたらいい。」


とも伝えました。



彼女は「やる」を選びました

そして、そこから彼女は変わりました。


でも私は、少し気になっていました。


なぜ、あの日から急にここまで頑張れるようになったのか。


8月末に、本人に聞いてみました。


「辞めるって言ったあの日から、なんでここまで頑張れるようになったん?」


すると彼女は、笑顔でこう答えてくれました。

「今まで先生に提案されて作ってもらったプリントも全然やってこなかったけど、やるって決めてからまずは過去のプリントをやり切った時の爽快感がすごくて、この夏は頑張れました!」

この言葉を聞いた時、


これが今回の夏休みで一番大きな成長だったのかもしれない


と思いました。



「終わった!」という爽快感

今までにも、プリントは何度も渡していました。


必要だから作ったプリントです。


弱点を見て、


「ここをやった方がいい」

「ここまで戻った方がいい」


と提案してきました。


でも、残っていく。


やらなければいけないことは分かっている。


でも、なかなか手をつけられない。


そうすると、未完成のものがどんどん増えていきます。


当然、勉強そのものも重たく感じるようになります。


ところが今回、


「やる」と決めた。


そしてまず、今まで残してきたプリントを最後までやり切った。


そこで彼女が感じたのが、


「爽快感」


だったそうです。


「終わった!」

「やり切った!」


という感覚です。


その経験が、


「じゃあ次もやろう」

「ここまで来たなら、もう少しやろう」


という次の行動につながったのだと思います。



「やらされる勉強」から「自分でやり切る勉強」へ

私は、ここが非常に大きいと思っています。


それまでにも彼女は頑張る日はありました。


でも、


「テストが近いからやらなきゃ」

「先生に言われたからやらなきゃ」

「点数がまずいから今日は遅くまでやらなきゃ」


という勉強が多かった。


今回は違いました。


「やる」と自分で決めた。


そして、


「やり切ったら気持ちよかった。」


この経験ができた。


勉強そのものが急に簡単になったわけではありません。


苦手が全部なくなったわけでもありません。


でも、


勉強に向かう理由が少し変わった。


これは大きな変化です。



6月、7月。そして夏休みへ

データにも、その変化が少しずつ表れています。


6月には英語・漢字・理科・社会で学習量が増えました。


そして7月になると、小学校算数の学び直しが本格的に始まりました。


整数、小数、分数、割合、面積、図形、立体、比、変わり方、データなど、非常に広い範囲に取り組んでいます。


そして、この夏休み。


彼女はさらに大きく進みました。


今回の夏休みに取り組んだ吉備システムの問題は、

夏休みに学習をした記録
夏休みに学習をした記録

算数 4,300問。

2学期中間テスト範囲の漢字 7,997問。

2学期中間テスト範囲の社会 11,940問。

合計、

24,237問。

正解は22,769問。

間違いは1,468問ありました。


もちろん、


「24,237問やったから完璧です」


という話ではありません。


むしろ重要なのは、ここからです。



小学校算数4,300問から「次に戻る場所」が見えました

小学校算数だけでも4,300問に取り組みました。


その学習履歴を一つずつ確認し、


以前は間違えていても、その後できるようになって最後の判定が「○」になったものは除外。


最後に解いた時点でも「×」だった項目だけ


を残しました。


その結果、217項目の弱点が残りました。


さらに今回は、


その217項目を全部そのままやり直すのではありません。

映像授業で復習をした方が良いリスト
映像授業で復習をした方が良いリスト

中学生として今後必要になる内容だけに絞りました。


小数。

分数。

計算の順序。

割合。

比。

速さ。

文字を使った式。

比例につながる変わり方。

面積や図形。

データ。

場合の数。


そうした中学校数学につながる内容について、


小4・小5・小6のどこまで戻ればよいのか。


映像授業の何番を見ればよいのか。


まで整理しました。


つまり、この夏の4,300問は、


単に、


「いっぱい問題を解きました」


で終わりません。


これからのための、


「自分専用の学び直しの地図」


になりました。



3月の学習は0回。それでも人は変われる

3月のAIシステムでの学習は0回でした。


そこから数か月。


夏休みには、3教科で24,237問に取り組みました。


数字だけを見ると、


「急にすごく頑張れるようになった」


ように見えるかもしれません。


でも実際は、もっと小さなことから始まっています。


今まで残していたプリントを、一つやり切った。


そして、


「終わった!」という爽快感を知った。


そこからです。


人は、


「もっと頑張れ」


と言われただけでは、なかなか変わりません。


でも、


「自分にもできた」

「最後までやれた」


という経験ができると、次の一歩が出ることがあります。


今回、彼女がそれを自分で見つけてくれました。



この夏を「頑張った思い出」だけにしない

私は、彼女の24,237問を本当にすごいと思います。


3月の状態も知っています。


何度提案しても動けなかった時期も知っています。


「もうやめたい」と言った時のことも知っています。


だからこそ、この夏の頑張りはとても嬉しいです。


でも、一つだけ伝えていることがあります。


この夏を「めちゃくちゃ頑張った夏休みだった」で終わらせないこと。


大切なのは9月からです。


テスト前だけではなく、普段から少しずつやる。


覚えているうちにもう一度触れる。


間違えたところを放置しない。


そして、


また全部忘れてから大慌てでやり直す勉強に戻らない。


この夏に作った勢いを、


「継続する力」


に変えてほしいと思っています。



「もうやめたい」と言ってから始まった夏

少し不思議ですが、


彼女が本当に変わり始めたきっかけは、


「もうやめたい」


という言葉でした。


あの時、


そのまま辞めるという選択もありました。


でも彼女は、


「もう一度やってみる」


を選びました。


そして今まで残していたものを、自分でやり切った。


その時に感じた爽快感が、


次の勉強につながった。


この夏の一番の成果は、


24,237問という数字だけではありません。


「自分で決めて、やり切れば、変われる」


という経験を本人ができたこと。


私は、そこが一番大きいと思っています。


まだ途中です。


弱点もたくさん残っています。


でも今は、


どこへ戻ればいいのかも分かっています。


あとは、一つずつやればいい。


この夏に踏み出した大きな一歩が、これからどんな結果につながっていくのか。


楽しみに見守っていきたいと思います。

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